参加者の声

長期・短期ボランティアや研修に参加されたみなさまの声をお届けします。

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2024.06.19

また来た理由⁈

昨年9月に続き、2回目の参加でした。
前回の活動後、日本に帰って自分の中でたくさんの事が変わりました。
それは、仕事に対する考えであったり、人材育成であったり、諸外国の格差であったり、常識や既成概念です。
また、当たり前のことも大変ありがたく思うようになりました。

※2023年にご参加いただいた際の活動レポートはこちらです。
カンボジア 短期ボランティア体験記 【薬剤師】

カンボジア人薬剤師さんに、ジャパンハートでお勤めしている理由をお聞きしました。

「ジャパンハートは、日本人スタッフの指導が受けられて、日本の医療が学べる病院だから。また、自宅から通勤可能な距離なので家族と一緒に生活しながらお勤めできる。日本が好き。」

プノンペンの都市部まで行かずに、病院勤務できるのが魅力のようでした。日本同様、病院と薬局では、業務が異なります。
病院では入院の患者さんがいます。抗がん剤を使った治療をする患者さんがいますので、抗がん剤の調製もします。
また、多職種で仕事をするので、勉強になります。

参加させていただいた日本人ドクターによる医療従事者の勉強会では、スタッフ全員、皆真剣に傾聴し活発な質疑応答でスタッフみなさまの熱量が伝わってきました。

薬剤師の実務では、抗がん剤調製や在庫管理において日本の総合病院と遜色ない印象です。在庫管理は、入庫、出庫がしっかり管理されていましたし、毎朝の回診にも同行していました。

カンボジア人薬剤師と院長、神白先生のミーティング。薬剤師から院長に薬品の使用量について報告していました。

翌日の抗がん準備です。

抗がん剤調製です。調製者が被ばくしないよう、安全キャビネットで調製です。

調製後は主治医へ 投与前の確認です。

ポンネル病院のマザークラス(日本の母親学級)も見学させていただきました。妊婦体操にヨガをしていました。人気で参加者多数でした。
この後、妊婦検診で血圧、検尿、エコー、必要に応じて血糖検査も実施していました。

助産師の方にお話を伺ったところ、日本では糖尿病の妊婦さんにはインシュリンを使用するのが一般的ですが、カンボジアでは冷蔵庫が一般的ではないので経口糖尿病が主流だそうで、驚きました。
また、10代の初産や多産婦が多いことも日本と違うなと感じました。

活動期間中、お誕生日を迎えた患者さんをバースデーソングでお祝いしました。

しかし、翌週、元気に退院することなく退院となり、病院で迎えたお誕生日が最後のお誕生日となったそうです。
患者さん、ご家族にとって、残された時間を如何に過ごすか。ジャパンハートでの高度な医療を受ける事で患者さんとご家族のQOLが上がるのと同時に、生きる希望になっているのでないかと感じました。
なぜなら、辛い治療中にも関わらず、毎朝の回診で患者さんとご家族皆さんの笑顔がとても印象的だったからです。

今回は2回目なので病院の皆さんが覚えていてくれて、前回とは違う温かさで迎えていただきました。
お若いカンボジア人および日本人薬剤師の人達と一緒に仕事をして、私自身、とても刺激になりました。
日々の業務に追われ、目標や目的を見失ってしまっても、そこに行くと若い人達やプロフェッショナルな人達にお会いできて、刺激をもらい前向きな気持ちになれました。

もし日本で目標が見出せなくなってしまった方や今後について悩んでいる人にも活動に参加する事をオススメします。
日本に帰り、いつもの生活に戻りますが同じ景色でも違ったものに見えるような気がします。

今回も大切な事を思い出させてくれるすてきな人達と温かい環境でした。
この経験を糧に日本での仕事に役立て、また活動に参加したいと思います。
貴重な経験とお時間をありがとうございました。心より感謝申し上げます。

短期ボランティア 薬剤師 町田 順子様