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アジア開発途上国、日本の離島・へき地で活躍するメディカルチームの
看護師・助産師たちの葛藤や感動、日々の出来事を綴ったブログ

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看護師

2024.08.31

カンボジアに来て半年。初めての手術室

カンボジアにきて半年が経ちました。

長いようで、けれどもふとした瞬間にもう半年しか無いのかと感じる複雑な心境です。
初めは牛が道路を歩いていたり、野良犬が吠えてきたり、雨が降ったあとは日本で見た事のない大きさのカタツムリがいたり、驚く事も多かったですが、今は日常の一つになっているように感じます。

私は成人病棟で3カ月・OP室で3カ月経ちました。
OP室勤務は私自身が希望をしました。
日本でOP室を経験した事がない自分にとって、必要な器材を渡す事が出来るのか、英語でレコードを記載出来るのか不安でした。

不安なのになぜ自分が希望をするのか、自問自答を繰り返していましたが、今までの活動生が大変だったけれども、経験出来て良かったと感じれるその何かを自分で知りたかったのかもしれません。

実際、OP室勤務は大変だと思う事が多くありました。
英語で教えてくれるけれども、自分がそれをどれだけ理解しているのか。
スライドやナースレコード記載時に血管の名前や神経の名前が分からないし書けない勉強不足を実感し、毎日が初めてのことだらけでした。

ジャパンハート メディカルチーム 看護師

器材の名前や用途、解剖の勉強など毎日OPが終わるごとにその日担当したOPを振り返り、勉強する毎日です。
3カ月目に入る頃には小児がんの肝臓摘出術のレコードを担当したり、腎臓摘出のスクラブをしたりと求められる事が大きくなってきました。

その不安をその緊張を少しでも和らげるのは、勉強してそれを安心材料に変えるしかないと思い、ミッション時は毎日必死で予習・復習を繰り返しました。
長時間の手術が終了した時の安心感とOP後1日目に病室に行くとしんどそうだけど笑顔で握手してくれる子供の笑顔をみて、この患者さんの手術につけて良かったなと感じ、達成感と自信にもつながりました。

クマエスタッフもスライドの作り方や小児がん手術に必要な器材など一から優しく教えてくれたりと優しさと感謝でいっぱいです。
振り返ると「大変」という言葉が出るけれども、その中に「楽しさ」「達成感」「協力」「一つのチーム」「術後の患者さんの笑顔」なども含まれていて、私は手術室を経験して本当に良かったと感じています。

ジャパンハート メディカルチーム 看護師

どこか、自分は自信がない、頭が固い、柔軟性がない、と思っていました。
けれども、この活動に参加し、環境を180度変え、カンボジアでクマエスタッフとともに働き、経験した事のないOP室に今いる自分が今でも信じられない時があります。

ともに活動する仲間と悩み・相談し合い、共感し、クマエスタッフとともに働けるこの時間をこれからも大切にしていきたいと感じています。
そして、これから病棟に戻り、OP室で経験した事を生かしながら、患者さんへの看護をクマエスタッフとともに考えていきたいと思います。

ジャパンハート メディカルチーム 看護師

63期 荒井知世

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