コメディカル
2025.02.17
臨床検査技活動報告㉖ ミーティングにおける検査室からの情報発信
▼はじめに
以前の活動レポート10において「ジャパンハートこども医療センター」における情報共有について紹介しました。
各自が持つスマホは情報共有のための必須アイテムであり現在もスタッフ全員が有効活用しています。また定期的に行われる各ミーティングは参加者に向け直接情報伝達されるためより早い現状把握に有効であると思われます。
検査室の情報は必要に応じて各ミーティングで発信していますが、その情報内容について今回報告いたします。
▼現状報告
ほぼ毎週金曜日15時から開催されるオンコロジー(腫瘍学)ミーティングでは一通りの患者情報共有のあと病棟以外の部署(薬局、事務、栄養管理室、検査室)からの情報提供あれば報告します。検査室の情報としてこれまで自動血球分析装置測定時の操作不備による異常値発生について、採血手技不備による凝固検査異常値発生について、輸血用濃厚赤血球の弱溶血パックの取り扱いについて、輸血のための交差試験における患者検体の不規則性抗体保有について報告しました。
月に一度開催される全スタッフによるオールスタッフミーティングでは、その前に40分程度事前に各部門ミーティングが行われ、検査室は医師、薬局との部門に所属しそのミーティングに参加します。
その席では医師間での問題提起や問題解決のための話が行われた後、薬局、検査室での情報発信があれば求められます。これまで検査室は隣接する公立病院検査室やプノンペン市内の民間検査センターに見学した際の現状報告や院内での輸血用血液パックの廃棄率について報告しました。
その後、開催されるオールスタッフミーティングでは事前ミーティングで討議された内容やそれ以外に全体に向けてのアナウンスがあれば各部署の代表者が前に出て発言します。これまで検査室はこのミーティングにおいて発言したことはありませんでしたが、今回自動血球分析装置測定時の注意事項と、私が院内感染防止対策チーム(ICT)に所属していることより血液媒介感染症予防のための取組みについて発言しました。
▼今後について
チーム医療の一員である検査室は他部門と協力しながら臨床での診断、治療のための検査データを提供します。
よりよい検査データ提供のため適切な採血手技であったり異常値に対する指摘とその改善方法についての指導も重要な責務と考えます。日本の病院と異なりオープンな検査室であることを活かしてより臨床と連携を取り、そして病院内での存在価値をアピールしながら必要に応じて情報発信をしてゆきたいと思います。
ジャパンハートこども医療センター
臨床検査技師
森 三郎