VOICE
【能登半島地震 災害支援・対策(iER)】おしゃべり喫茶に参加して
2025年6月21日・22日の2日間、輪島市門前町で開催された「おしゃべり喫茶」に参加させていただきました。ジャパンハートのiERボランティアとして門前町に行くのは2度目です。1度目は震災が起こった2024年1月に、避難所の活動に参加させていただきました。今回はその時と同じ地域でのサロン活動だったことで、前回の記憶と比較をすることができました。
今回門前町に向かう道中に思ったことは、道の整備がとても進んでいるということでした。震災直後の1月の時点では道路がガタガタしていてドライバーの方がとても慎重に運転されていましたが、このような交通状況の変化からも復興が進んでいるのだなという気持ちになりました。倒壊した家屋の解体も進んでいることで、町の風景が以前よりもすっきりした印象となりましたが、その中にも解体待ちの状態の家屋が点々とありました。またサロン活動の途中で、「總持寺」を見学する機会をいただきました。このお寺は町のシンボルのような存在だそうです。震災により大きなダメージを受けていました。いままで当たり前に近くに存在していた心のよりどころが崩壊してしまうことが被災者の方々にとってどれほどの悲しみになるのか、一緒に活動をしたジャパンハートの方のお話を聞いたことは、わたしの中で新しい視点から被災地について考えるきっかけとなりました。
おしゃべり喫茶では参加してくださった来場者の方ひとりずつに、健康チェックシートを用いてセルフケアのアセスメントを行いました。お友達同士で参加されている方や偶然おしゃべり喫茶で居合わせた方など、みなさん楽しそうにおしゃべりされて賑やかな雰囲気でした。おしゃべり喫茶に来場された方の中で1月の避難所でお会いした女性と再会し、お元気な姿が見られてとても嬉しかったです。その女性は、避難所では震災時の恐怖で夜もあまり眠れず周囲の方々にとても心配されていましたが、いまは夜しっかり眠れていることや最近の生活のことなどを、避難所ではあまり見ることがなかった柔らかい表情で話してくださいました。生活も精神面も、少しずつ回復されているのだなと感じました。
今回わたしはおしゃべり喫茶のみの参加でしたが、それと同時に仮設住宅の訪問活動も行われていました。喫茶に参加されない方、参加できない方、事情は様々ですが、支援を必要としている方のSOSに気づけるためにこのような活動は必要なのだろうと感じました。今後被災地が震災前のような生活を取り戻すまでには、まだ長い時間が必要です。私自身が日常生活を送る中でも、被災地や被災者の方々に思いを馳せ続けることを忘れず、また機会をいただければジャパンハートの活動に参加させていただきたいと思いました。