VOICE
初の乳がん検診実施ー診療放射線技師としてできること
初めての乳がん検診に参加して。カンボジアに来て1カ月過ぎて少しずつ生活にも慣れてきた10月初旬、近くの保健センターで行われたエコーによる「乳がん健診」に参加しました。
今回が記念すべき第1回目です! 健診は2日間で4か所の保健センターを回り、3日目には病院で精密検査を行うという流れでした。この国では「健診」という習慣がほとんどなく、症状がかなり進行してから外来に来られる方が多いのが現状です。

今回の健診を実現するにあたり、日本人看護師をはじめとするスタッフが事前に保健センターへ足を運び、準備を重ねてくださいました。
また、この地域でジャパンハートが10年近く活動を続けてきたこともあり、地域の方々からの信頼が得られているのを感じました。
健診の流れは「問診→触診、エコー検査→看護師からフォローアップの説明、セルフチェックの仕方の指導」という流れでした。
検査は、日本から来られたジャパンハート認定医の堀先生、カンボジア人医師、そして私の3人でモバイルエコーを使って行いました。

初日は来場者が少なかったのですが、街で宣伝活動を行ったところ、最終的には2日間で80名近くの方が受診してくださいました。
最終日にはエコーの充電が切れそうになるほどの盛況ぶりで、3日目に病院で精密検査を受けることになったのは5名でした。今回の取り組みを通して、健診の必要性を改めて強く感じました。
終了後にはスタッフ同士で「今後もこうした健診を継続していきたい」と話し合い、乳がん早期発見に向けこれからも取り組みを続けていきたいという思いを共有しました。
また、1日目には保健センター近くに住むジャパンハートのスタッフさんのご自宅で、カンボジアの家庭料理をご馳走になりました。
どれもとても美味しく、ついおかわりしてしまうほどでした。
タイ料理ほど辛くはなく、酸味と甘味がきいた料理が多いのが印象的でした。

初めての経験で緊張もありましたが、多くの方の協力と温かい笑顔に支えられ、とても充実した貴重な体験となりました。

診療放射線技師
辻野 幸代
