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【災害支援・対策(iER)】能登で学んだ災害支援の本質 ― 中長期支援の重要性を実感して ―
私はこれまで、阪神・淡路大震災や東日本大震災などの災害報道に接するたびに、「自分に何かできることはないだろうか」と考えていた。しかし当時は具体的な行動を起こすことができず、被災地を遠くから見守ることしかできなかった。その後看護師となり、専門職として被災者支援に携わりたいという思いがより強くなった。
災害支援について学ぶ中で、ジャパンハートが掲げる「災害の急性期だけでなく、中長期的に被災者に寄り添い続ける」という理念を知った。被災者の生活再建には長い時間を要することから、その考え方に強く共感し、今回、能登半島地震の被災地域で実施された健康チェック活動に看護師として参加した。
令和6年1月の能登半島地震から2年が経過した現在も、現地では道路工事が続いており、復旧・復興は道半ばであることを実感した。また、多くの住民が仮設住宅での生活を続けており、被災の影響が今なお続いている現状を目の当たりにした。

健康チェックでは問診や血圧測定に加え、参加者全員に下肢静脈エコー検査を実施した。仮設住宅での生活は運動不足や脱水を招きやすく、深部静脈血栓症(DVT)のリスクが高まる。実際に今回の検査ではDVTが疑われる方の早期発見にもつながり、健康チェックの重要性を実感した。また、暑い季節を前に、一人ひとりへ水分補給の重要性を説明し、予防のためのパンフレットを配布した。
参加された住民の方々は笑顔で会場に来られ、健康チェックにも積極的に参加されていた。その中で、「こんなに検査したのは初めてだよ。わざわざ来てくれてありがとう」と声をかけていただいたことが印象に残っている。その言葉から、継続的な健康支援そのものが住民の安心感につながっていることを感じた。また、住民同士が談笑する姿から、地域のつながりの大切さも実感した。

特に印象的だったのは、同行した医師の「災害は発災直後も大事だけど、その後からが一番大事で一番大変。」という言葉である。発災から時間が経過した後も、生活再建や健康管理などの課題は続いている。さらに今後は仮設住宅の集約も予定されており、高齢者にとって環境の変化は身体的・精神的負担となることが予想される。
今回の活動は、私にとって長年抱き続けてきた「被災地のために何かしたい」という思いを実際の行動へと変える貴重な機会となった。そして現地で目にしたのは、災害から2年が経過してもなお続く復興への道のりと、その中で懸命に生活を続ける人々の姿であった。住民の方々の笑顔や感謝の言葉に励まされる一方で、被災者に本当に必要なのは、発災直後だけではなく、その後も継続して寄り添い続ける支援であることを強く実感した。今回の経験を一度きりで終わらせることなく、今後も看護師として災害支援に関わり続け、被災者の健康と生活を支える存在でありたい。
iER登録ボランティア 看護師 KK
