VOICE
【災害支援・対策(iER)】大田郷避難所での活動と気づき

令和8年熊本地震が発生し、今回私は11日後の8月8日から、八代市内の太田郷コミュニティセンターにある避難所で活動する機会を頂きました。
すでにマスコミやさまざまな地域に関する情報提供から、断水が継続していることや天気や気温の状況は確認していましたが、実際に避難所を訪れてその場で生活する方々に出会い、気づいたことや学んだことがありました。
私の活動した時期には、この避難所は昼に約50人、夜に約90人が生活していました。高齢者が多い印象で、90歳以上の姉妹で過ごす方や、単身の高齢者の方、高齢のご夫婦がいました。その一方で、10歳以下の子供がいる世帯や、もともと精神面のフォローが必要な方もいて、要配慮者と呼ばれる層が20名程度いた時期に関わりました。以前、ジャパンハートで能登の避難所で活動していたこともあり、避難所の環境や運営などについての漠然としたイメージはありました。起こりえる健康問題や関わるべき部分を想定していましたが、改めて実際の場面を体感することでの気づきがあったように思います。
まず、地震という急性期に受けた衝撃からの影響が、避難者の中で継続的な精神的ダメージにつながっていること、その上でなれない避難所の環境、支援で知らない人と関わり受けるストレスが常にあることです。
避難者のストレスが一見大きな形で現れないものの、ふとした時に話した言葉に出て、受けたダメージが見え隠れする姿がありました。また高齢者のせん妄や筋力低下に伴う転倒転落、精神的なフォローがいる方が同室者とのストレスから興奮するなど、災害とは関係なく日常からみられることも避難所で起こること、だからこそ平時の対応の丁寧な積み重ねと経験が有事にも活かせる可能性があると思いました。
避難所という特殊な環境での生活の変化から受ける身体的影響として、高血圧や心不全、喘息の悪化が実際にみられ、継続して関わることで気づく小さな変化を逃さないで経過を追うことの大切さを改めて知りました。また避難所で過ごすだけでなく、自宅の再建にむけた片付けを長期的に対応しながら生活する方も多く、片付けから帰ってきて避難所で脱水症の症状が現れることもありました。体調を崩さず継続して片付けをしながら避難所で生活できるような支援の必要性を考えさせられました。

加えて自立支援について、避難者自身の自立を妨げないよう評価をして対応することが望ましいと考えますが、急性期に受けた衝撃からの精神的ダメージが見え隠れするなかでの評価に難しさを感じました。過度に手を差し伸べる可能性もあります。実際に勘違いから避難者がボランティア職員との距離感を誤り、声掛けをしたために、ボランティア職員が精神的影響を受けた場面もありました。自分自身も含め、活動するチームメンバーにも関わる全ての方にも、避難者の方にも目を向けることが求められると思いました。
今回の活動で気づいたことから、改めて避難所での活動を考えたいです。
iERボランティア 看護師 佐竹恵
