VOICE

2020年熊本豪雨の際、避難所支援に参加したことを機にジャパンハートiER災害ボランティアに登録し、6年ぶりに熊本県八代市を訪れました。発災から50日以上が経過した2026年9月19日から9月23日までの短い期間でしたが、医療機関が休日である連休中の支援は、急性期とはまた違った緊張感のある5日間でした。

ジャパンハート【災害支援・対策(iER)】熊本地震の避難所支援活動に参加して

すでに生活を再建し退所された方も少なくない中、再建の目途が立たず困難さを抱える方が多く避難所で過ごされていました。再建に向けて日中は奔走し、夜に眠る場所として避難所に帰ってこられる方、一日中ここが生活の場として過ごされている方、それぞれが抱える不安やストレスは想像に難くありません。

入所時の聴き取りをもとに要配慮者を抽出し、途切れることなくケアを継続するきめ細かさは、ジャパンハートの芯となるものだろうと感じます。そして、救護所で血圧測定をされる方、巡回の傍ら声をかけてくださる方、知人と談笑しながらも、様々な不調や気にかかることの訴えが我々に届けられます。ひとりひとり丁寧に聞き取りながら身体の状態を観察し、訴えの本質を見極めること、これもまたジャパンハートの基本となるもので、自分は何か大事なことを見逃していないだろうかと常に自問自答を繰り返していました。

 

参加初日、かかりつけ医の診察を受け避難所に戻られていた方の体調に波があり、何らかの炎症があることを認知していました。しかし高齢であることもあり、ご本人の訴えからは症状や状況を十分に把握することが難しく、また既往歴や内服薬等もあり、何が起きているのか掴みきれずにいました。翌々日、巡回診療の医師の判断で救急搬送となり、確定診断にて入院・加療となりました。

高齢者の症状は定型ではないことを知識として持ち合わせてはいても、振り返ってみれば手がかりとするものは定型の症状であったこと、今一度認識を改めました。そんな中、苦痛を和らげるためにできることをするのが看護であることも思い出させてくれました。あたり前のことが体調不良の時は自分ではできません。清潔、食事、内服確認、排泄、転倒予防等、スタッフ、ボランティア、誰かしらが様々なケアに携わりました。対症療法の引き出しをより多く持てるように、これからも小さな気づきを大切に過ごしていきたいと思います。

 

期間中の早朝散歩が小さな楽しみでした。朝方の秋を感じる空気が気持ちよかったです。貴重な時間を共有させていただきありがとうございました。皆様の健康を心よりお祈りいたします。

ジャパンハート【災害支援・対策(iER)】熊本地震の避難所支援活動に参加して

 

看護師 菅原