看護師
2023.03.31
「ひとりっ子」
本日チューンプレイ病院でのひとりっ子が終わります。
※ひとりっ子活動=ローカル病院やヘルスセンターなどに一人で滞在し、現地人と共に活動する駐在医療活動。
3週間チューンプレイ病院に滞在し、ジャパンハートがそこで行ったミッションの術後ケアを担当しました。一緒にケアを行ってくれていたクマエナースが帰った後、約2週間は一人でケアを行いました。
ひとりっ子は毎日患者さんが元気になっていくことをひたすら願った日々でした。
術後の経過がスムーズにいく患者さんもいれば、術後の合併症で入院期間が予想より長くなったり、毎日病院に通ってもらう必要のある患者さんもいました。私があのときこうしていれば、もっと早く対処していればなど、常に後悔と反省は尽きません。自分で決めるという怖さや自分のダメな部分と何度も向き合った日々でした。
そんな中で折れそうになる気持ちをいつも救ってくれたのは、チューンプレイ病院のスタッフたちと、何より元気になっていく患者さんの姿でした。
クメール語もたどたどしく、話していることもわからずにスマホの翻訳頼り。頑張って症状を伝えてくれたり、時には周りの患者さんがこういう意味だよと助けてくれたりしながら会話をしていました。不安にさせてしまうことも多いでしょうし、通うのを辞めて近くのクリニックに行くことだってできたかもしれません。それでも、笑顔で通院してくれて、オークンと手を合わせて帰っていく姿や「一人残ってるのね。がんばれ!」と応援してくれる患者さんたちにいつも元気をもらっていたのは私の方でした。チューンプレイスタッフも困ったことがあって相談すると、私のクメール語をなんとか理解していつも手を差し伸べてくれました。
傷と睨めっこし、寝る直前に患者さんたちは元気かなと考え、時には眠れなくなるような日々もいったん終わります。こんなにも一日中患者さんのことを考えていたことはなかったかもしれません。多くのことを学ばせてくれた患者さんたち、チューンプレイのスタッフ、この機会をくださった方々に心から感謝し、これからの看護師人生に活かしていきたいです。