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アジア開発途上国、日本の離島・へき地で活躍するメディカルチームの
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看護師

2024.03.25

カンボジア ひとりっ子~チャムカルー病院での活動~

今、私はチャムカルー病院でひとりっ子活動(現地の病院に駐在し、患者ケアを行うこと)をしています。
チャムカルー病院はJHCMCから車で2時間ほど離れた場所にあります。ここでは1カ月ほど滞在予定で、2週間が経過したところです。海外活動も残り2カ月となりました。

初めは手術ミッションが3日間あり、その後の居残りケアで術後のフォローを行い、そのフォロー患者さんも残り1人となり、今はここの病院の病棟で一緒に活動しています。

「ホームシックになっていないですか」とスタッフから連絡があり、その時に思いました。
そういえば、ここに来てから一度も「寂しい」と感じたことがなかったなと…

食事は毎回誰かと一緒に食べていて(一人で食べたのは2,3回…)
外にいれば患者さんでもスタッフでも「ご飯食べた?」と声をかけてくれて
「処置やるから手伝ってー!」と電話が来たり
「今どこにいるの?ジャックフルーツ持ってきたから一緒に食べよう」と誘ってくれたり
縫合の練習に付き合ってくれたり、

誰かと時間を共有して過ごしているからだと思います。

時には「お産があるから入る?」と(部屋が周産期病棟内のため…)突然の赤ちゃんの誕生に立ち会わせてもらったり。
ここのスタッフはみんな温かくて毎日刺激的な出来事が多く最近は時間が過ぎるのが早いなと感じます。

ジャパンハート メディカルチーム 看護師

ジャパンハート メディカルチーム 看護師

初めの2週間は、フォロー患者さんがいることで自分の役割や立ち位置を捉えていたんだと思います。
徐々にフォロー患者さんが少なくなり、ここにいる目的だったり、「自分の役割ってなんだろう」と考えて悶々とした日がありました。

また、英語も通じないことがほとんどで、でも現地のスタッフはクメール語でたくさん話してくるのです。私をカンボジア人と勘違いしているのではないかと思うほどです。Google翻訳を使って初めは頑張ってついていこうとして、とても疲れてしまいました。

全部把握するなんて無理があると割り切って、今は何度も出てくる単語はメモして覚えて、あとは、雰囲気と大事な会話かな?と思った時に翻訳機を使うようにしています。そしたら意外や意外とすごく気持ちが楽になって、それよりもスタッフとの距離が近くなったように感じました。

機械に頼っていた以前の自分は相手の表情や目をみて話していなかったな….と反省。

「こうしなければいけないのでは」
「何か役割がないといけないのでは」という考えを全部追い払って、
とりあえず「流れに身を任せてみる」
「知りたい、やりたいという直感を大事に動いてみる」

そこからカンボジアの医療ベースを知ったり、JHCMCとの違いからこれからのスタッフとの関わり方について考えたり…
時には内省し、伝え方に悩んだり。

「人に何かをする」ことだけが役に立つ方法ではないこと。
そこに存在することに意味があったり、何かを人から受け取ることでも自分がそこにいる意味があること。

そう思えるようになったのも国内や海外活動を通して学んだことです。ここで答えが出なくても、ひとりっ子が終わってから、日本に帰ってから気づくこともあると教えてもらいました。

残り2週間、たくさんの患者さん、スタッフと関わって挑戦して少しでも成長できたらいいなと思います。

ジャパンハート メディカルチーム 看護師

60期 Y.

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