医師
2024.11.20
1日のタイムスケジュール(前半ver.)
5回目となる今回は実際に勤務日の1日のタイムスケジュールを紹介したいと思います。私は現在、小児病棟で働いています。
6時頃に起床し、6時30分からは宿舎の掃除を行います。7時からフードセンターが開くので朝食を食べます。
小児がんの子供達に栄養のあるものを食べてほしいという想いからフードセンターが設立されました。小児がんの入院患者さんには1日3食無料でご飯が出ます。職員も同じ内容の食事を1食1$で食べられます。
写真は朝ごはんに出たクィトゥです。
8時から朝礼ミーティングがあります。
最初の頃はミーティングも英語で、病棟の子の名前や病気も一致していなかったので聞き取るのが大変でした。
8時15分頃からは病棟回診をします。
小児病棟に入院している全患者さんを、医師、看護師、薬剤師、栄養士、インターンなど多職種で回診をします。
患者さんとの会話はクメール語のみになるので、簡単なクメール語を覚えて会話をしたり、一緒に回診しているカンボジア人スタッフ達に通訳を頼みます。
病棟回診が終わると、9時頃から医師は全患者のカルテ回診をします。
当院では紙カルテ・ホワイトボード管理です。血液検査の結果を確認しオーダーをしたりと治療の方針を決めていきます。
Oncologyの患者さんだけでなく、肺炎・気管支喘息・デング熱など一般小児もたまに入院しています。
10時頃から外来と病棟に分かれて仕事をします。
まずは外来の紹介をします。小児外来は、1日10~30件ほど来ます。
小児外来で多いのは鼠径ヘルニア・陰嚢水腫・皮下腫瘤です。一般的な発熱や腹痛なども来ます。
特徴的なのは退院したOncologyの子供達を外来でフォローアップしていることです。
退院した子ども達が元気な姿を見せてくれるのでとても元気をもらえます。
骨肉腫の子でアンプタをした子が、義足で上手に外来を歩いている姿を見ると、とても驚かされます。
カンボジアでは内戦中の地雷の影響で、足を失っている人が多いため、義足の技術が発展しているそうです。質が良くて値段がお手頃な義足があり、義足施設でリハビリまでしてくれるそうです。
患者さんはほとんどがクメール語しか話せませんが、外来にはクメール語から日本語の通訳さんがいるので、なんとか外来をすることができています。
~1日のタイムスケジュール(後半ver.)に続きます~
医師
入澤 里桜