メディカルチーム医療者ブログ

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コメディカル

2025.03.03

臨床検査技活動報告㉗ 臨床検査技師からみた長期学生インターンの活躍

▼はじめに
ジャパンハートでは開発途上国の医療・保健に興味があり継続的に国際協力活動に関わるとともに、国際協力を行う医師や看護師、一般のボランティアの方を支えたいと思う一般の大学生を募集しています。
そして採用された学生は実際現地で半年から1年間学生インターンとしてボランティア活動を行っています。

私は渡航当初、身の回りや慣れない海外生活のサポートで学生インターンのみなさんにたいへんお世話になりました。今回自身の1年間のボランティア活動を通して見た学生インターンのみなさんの活躍を検査技師の立場から紹介したいと思います。

▼活躍の内容
学生インターンのみなさんは半年から1年間、その年の採用によって違いますが2~4名程度カンボジアの「ジャパンハートこども医療センター」に赴き活動を始めます。

基本の役割はまず短期・長期ボランティアスタッフの受入れ作業があり、ボランティアスタッフの来院時に施設や宿泊施設案内と生活するうえでの規則についての説明を行っています。
またミッションと呼ばれる集中手術期間に手術のため渡航来院された医師への身の回りのお世話も兼ねています。

それ以外は各自が現病院でやってみたいこと、病院にとって有益な取組みを可能な範囲で病院スタッフと相談しながら活動を展開しています。
例として入院患児は長期入院が多いため入院生活を少しでも快適に過ごせるよう日本の水族館や現地の動物園とつないでオンラインツアーを企画したり、映画を上映したり、クリスマスイベントを開催し少しでも病院内で楽しい時間が過ごせるよう病院スタッフの協力を仰ぎながら活動しています。
また院内教室とまではいかないまでも算数を教えたり日本語を教えたりと入院中の患児とふれあいながらの活動は見ていてとても頼もしく感じています。

ジャパンハート 臨床検査技師 メディカルチーム

ジャパンハート 臨床検査技師 メディカルチーム

独自の取組みとして病棟・事務間の連携強化のためのカルテ整理、輸血や化学療法のための同意書作成、チャイルドライフスペシャリスト(CLS)と呼ばれる子どもが主体的に医療体験に取り組めるように心理社会的支援を行う専門職導入のため活動を始めるなど、それぞれ目的を持って活動している姿はとても医療職ボランティアから見て応援したくなる存在です。

ジャパンハート 臨床検査技師 メディカルチーム

▼おわりに
学生インターンのみなさんにとって医療現場はこれまでまったく無縁の場所で見るもの聞くものすべて初めてとのことでした。
日常行われている医療活動やさまざまな職種が行うチーム医療を目にするだけでもたいへん勉強になると言ってくれます。その中で臨床検査技師というまだまだ知名度の低い職種と日常で接触することで、その役割を少しでも理解してもらえることはボランティア活動している私にとって有意義なことと思っています。

これまで来院された見学者や一般学生に対し学生インターさんから依頼され講義をするなど検査室として協力できることは行ってきました。今後も学生インターンのみなさんからの依頼があれば快く協力し活動のバックアップをしようと思っています。

ジャパンハート 臨床検査技師 メディカルチーム

ジャパンハートこども医療センター
臨床検査技師
森 三郎

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