参加者の声

長期・短期ボランティアや研修に参加されたみなさまの声をお届けします。

[ メディカルチーム ]

[ 短期 ]

[ エリア ]

2019.07.17

幅広い研修は自分と向き合う大事な機会の連続でした。

国際看護研修 ジャパンハート

活動地
国内—旧対馬いづはら病院
海外—ミャンマー、ラオス
看護師歴:研修前
高度救命救急センター 6年
救命センター•ICU 3年
急性期、慢性期、回復期病棟など

▼活動地での研修内容・経験したことを教えてください。
研修内容は幅広く、特に看護を勉強したと言うよりは自分を見つめる時間がとても長かったです。自分は何か一つの出来事に直面した時、どう考える傾向にあるのか、なぜそうするのか。自分の強みとは何か、逆に弱みは?そういったことに向かい合いました。

国内研修では毎日の行動目標、課題、評価、明日にどう繋げるかなど、今から思えば学生に戻ったようでした。しかし、日々看護業務に追われていると、なかなか考える事がなくルチーンでしてしまっている、細かい処置なども、根拠づけて考える機会を頂きました。

国際看護研修 ジャパンハート

▼ジャパンハートの研修に参加を決めた理由を教えてください。
国際看護研修に参加する前にカンボジアに2回短期ボランティアに参加した事がありました。現地で生き生きと活動されている国際看護研修中の方々をみて、私もいつか長期で活動したいと思っていました。長期研修に参加を決めたきっかけですが、このグローバル化が進んでいる時代、日本の看護だけを知る人生で終りたくない、他の世界がみたいと思いました。そしてジャパンハートは私の英語力と看護経験で参加出来たので決めました。

▼参加までのハードルや解決すべき課題など(仕事・お金・家族の説得など)
家族には研修に応募した事だけ伝え、「もしかしたらしばらく離島や海外生活になるかも」とだけ伝え、ずいぶん驚かれました。今から思うと参加にあたって大きなハードルはなかったように思いますが、あったとしたら、それは私にとっては物理的なものではなく心理的なものだったかもしれません。家族や恋人、大切な人との時間。変化を恐れていました。でも、自分の気持ちに正直に生きたかったです。やりたい事、未知の世界に足を踏み込む事に私は興奮を覚え、ただただ前に進みたかったです。

▼言語・価値観・が違う現地の方々、また駐在している日本の医療者との活動で困ったこと、また工夫などありましたら教えてください。(スタッフとの連携や、人間関係)
研修参加前、私は多民族国家と呼ばれるカナダへ留学経験があったので、人種が違う人の習慣や文化を受け入れる事には慣れていましたが、一緒に働くとなると少し勝手が違いました。忙しくて心に余裕がない時に、言葉の壁もありコミュニュケーションが日本人と同じように取れない。日本人なら言わなくても察してくれるのに、こうするのに。という身勝手な相手に対する期待。そこを話し合いや、自分の意見を的確に伝える事で、業務が円滑に進む事、看護の質向上につながる事を学びました。

国際看護研修 ジャパンハート

▼現地で医療をする楽しみ、醍醐味はなんですか?
①病院勤務だと、自分の病棟特有の年齢層や疾患など限定さていますが、海外活動では、患者の年齢層、疾患、症状はバラエティーに富んでいることです。今まで経験した事のない疾患も興味を持って学びたいと向上心もわき起こります。
②入院から退院まで1人の患者に寄り添って看護出来る事
③患者や家族との距離が近い事

ほとんどの患者家族は患者と一緒に病室で寝泊まりしていました。そうすると、その患者がどれだけ家族にとって大事か、家族の愛を目の当たりにしますし、私も早く良くなって欲しいと強く願うようになりました。夜勤明けに朝ご飯を差し入れてくれたり、花で作った冠をくれたり、患者が入院中家族の一員になったように温かく迎え入れてくれました。

▼活動地での忘れられないエピソードがあれば教えてください。
• 自分の常識がガラガラと音を立てて崩れたこと(蛇口の水がのめないことから、病院に点滴台があるのは当たり前じゃないことまで)
• 数多くの停電、懐中電灯の灯り一つで手術が進んで行ったこと
• 初めて自分の話すミャンマー語が患者に通じた瞬間
• 同期に自分をさらけ出す恐怖とそれを受け入れてくれる同期の存在を知った瞬間
• 患者さんがお礼に生きた鶏を一匹くれたこと
• 現地人の習慣が面白くて大笑いしたこと
• マンゴーがおいしすぎた事
• 毎朝のラジオ体操と掃除の時間(これがないと一日が始まらなかった)

▼帰国後はどのような活動をされていますか?今後の参加者へのアドバイスと、参加を迷われている方へ一言お願いします。
帰国後、数ヶ月でカナダへ渡加し、現在はカナダで看護師を目指しています。今は英語力向上とカナダの医療社会に慣れるためナースアシスタントとして働いています。
研修終了後も、一時帰国した際には、熊本震災の緊急支援活動、ミャンマー祭りのボランティア、交流会などにも参加してジャパンハートの活動に携わらせて頂いています。

研修に参加していなかったら、今と違う人生を送っていたかもしれないな〜と考えることもあります。でも、きっとあの時行っとけば良かった、参加してれば何か違ったかもと一生思い過ごしていると思います。
研修に参加して、何も得られなかったらどうしようという不安は正直ありました。看護の知識や技術を伸ばしたい、伸びるかなという思いが最初は強かったのですが、今はそんな事よりも、研修に参加して得た経験値の方が断然大きかったなと思います。日本から離れて見た世界、また外から見る日本は視野を広げてくれますし、その経験値はこれから先の人生をより豊かにしてくれると思います。

今、迷われている方、迷えるだけラッキーです。行きたくてもどうしても事情があって行けない人もたくさんいるから。今それを引き止めているのは自分の気持ちです。誰に相談しても結局決めるのは自分です。自分が決めるとあの時参加出来なかったのはあの人のせいと非難することもないです。そして思い立ったら即行動!頑張って下さい。

国際看護研修 ジャパンハート