2019.07.29
自分の目で確かめて、何かを感じ、人々を通して化学反応を楽しむ。
▼ジャパンハートでの活動期間をおしえてください。
6/9~6/11ミャンマー青山ミッション
▼専門科(経験科)
脳神経外科
▼参加して得たもの、苦労したことを教えてください。
祖父が戦時中に軍医として過ごし、私の幼少期に何度も懐かしんで話をしてくれたこの国に非常に興味がありました。以前観光で訪れた際にもう一度違った目的で来たいと感じ、今回参加を決意しました。
何でも物資がそろっているわけではないため、ものを大切に使用しているところや、これは聞いた話ですが、手術のあと、患者さんの家族は待ちながら握りしめていたライムの香りで術後の患者さんを癒すのだということなど、物に頼らない価値観・文化に感銘を受けました。また、ミャンマー人の看護師さんたちが非常に勉強熱心で、よく手術見学もしており、とくに初日に器械だしをしていた師長さんは表情ひとつ変えず黙々と夜中まで、集中力がとぎれることなく、印象に残っています。
苦労した点は、外来で問診を取る際にやはりミャンマー語はわからず、いちいち通訳を頼んでしまい患者さんを不安にさせたかなということと、私の専門が脳神経外科で、総合内科的な診察に自信がなかった点です。あとは、宿泊に関してですが、慣れれば問題ないと思いますがミャンマーは非常に暑く、クーラーのない環境ですこしバテました。
ボランティアをするうえで、他人に迷惑をかけない為にも体調管理は大事です。活動中は忙しいですが、水分補給のタイミングなど工夫が必要と感じました。しかし暑い環境とはいえ、周囲の景色は美しく、エーヤワディー川の穏やかな流れに癒されていました。
▼参加前のイメージと実際との違いはありましたか。
参加前はもっと雑談とかできる暇があるのかな?と甘い考えでいたのですが、手術ミッションが実際にはじまってからはペース配分が忙しく、あっという間に夜中になったような感じでした。
▼今後の参加者へのアドバイスと、参加を迷われている方へ一言
気になっていることを先延ばしにすることは、可能性を先送りにすることだと思います。仕事の調整などいろいろな難しいファクターはありますが、まず、自分の目でみて、感じることが大切と思います。私は今回、ミッションが始まってすぐに帰国しなければいけないようなスケジュールで、ボランティアといえど正直あまりお役には立てなかったと感じていますが、それでも自分の目で確かめて、何かを感じ、様々な人と出会えたことで、化学反応が起こったなと感じています。今すぐ形にならずとも、国際医療を考えるうえで、良い経験ができたと感じています。