VOICE
【能登半島地震 災害支援・対策(iER)】2月おしゃべり喫茶活動レポート
iER登録研修からちょうど1年、その間、カンボジアでの海外研修と2回の国内研修を経て、今回のおしゃべり喫茶に参加させていただきました。
のと里山空港で先発隊メンバーと合流。活動内容の説明を受け、即現場へ。
題目はおしゃべり喫茶でしたが、実際の活動は、各役場で担当の方への挨拶回りと打ち合わせに始まり、発災時のWiFi環境断絶に備えたスターリンクの動作確認、新規に導入した医療機器の操作性と適応確認、さらに新規導入検討中の医療機器の動作確認と現地での実走(準備としてのテント設営と撤収も)、行政と連携しての定期的な仮設住宅への訪問、おしゃべり喫茶来場者全員の血圧測定と医療的ご相談ごとの拾い出しや地元医療機関への照会文書作成などなど、分刻みのスケジュールで、すべてが有機的に連動し、進行して行きました。
しっかりと計画された縦糸と、個々人の専門性や特性が織りなす多様な横糸で、まるで一枚の布を織りあげていくような作業と活動の3日間となりました。
2日目の活動開始前に、曹洞宗大本山總持寺祖院を訪問し、心の復興の根幹にも触れる機会となりました。
宿泊は、夜のミーティングも白熱した門前町のゲストハウス(23時消灯で体力温存可)。
最大4mの隆起に見舞われ、海岸線が沖合へ200m以上離れてしまった場所で、復興の活動拠点としても機能している重要な居場所です。
おしゃべり喫茶では、多くの方(参加者のほとんどは女性)とお話をさせていただきました。
皆さんから震災の話はほとんど出ず、嫁にきてからの苦労話、親の看取り、去年までやっていた畑を今年はどうしようか、と、人生そのものを教えていただく場となりました。
逞しい彼女らは、震災すら人生の苦労の一頁に収めてしまったようにも見えました。
仮設住宅での生活は、すでに日常となり、iER活動も、撤収を見据えた支援から、さらに一歩踏み込んだ地域医療そのものに移行する段階にあるように感じました。
一方、地域の長期予後を見据えた活動を行いながら、その現場において、次の震災発生に向けた準備(訓練)も同時並行で進める姿が、ジャパンハートらしさであるとも思った次第です。
貴重な経験となりました。関わったすべての方に感謝いたします。ありがとうございました。
島田 瑞穂(内科医)

能登町役場にて。

ゲストハウス前。遠く沖合へ離れた海岸線を望む。
