VOICE
【災害支援・対策(iER)】カンボジアでの災害支援海外訓練に参加して
私がカンボジアという国と初めて出会ったのは1995年8月のアジア保健研修所のスタディツアーだった。医療従事者である私にアジアで何かできることはないか、と漠然と考えていた時のことだった。その後、阪神淡路大震災を経験して、自分の活動の軸が災害医療に傾いていた。
今回、ジャパンハートで災害支援海外訓練がある、それもカンボジアで、とお聞きしてまだ入会したばかりなのにこの企画に飛びついた。
現地では訓練に入る前にカンボジアの歴史と現状を学ぶツアーがあった。これはとても大切なことだと思った。私にとってはポルポト時代の悲しい遺跡は3度目の訪問であったが、このことを知らずにはカンボジアの人を理解できないと深く思った。ガイドから語られた「ポルポト政権下で医師も虐殺されたため、復興しても医師がおらず、医学部1年生が医師として働くしかなかった。そしてその医師たちが今の医師を教育しているため国民の間では自国の医療に対する不信感が強い」という事実に、ジャパンハートが現地の医師を育てるという活動をしている意味を知った。
訓練では暑熱の中、プノンペンからバスで2時間の距離にあるプレイベン州で災害が発生したと想定して、小学校を拠点としてテントを設営し、被災者支援の代替えとして小学生の健康診断を行った。ジャパンハートの現地のクマエスタッフも加わり、共同作業で設営プラン、診療の流れ、結果の集計を行った。日本人だけでなく現地のスタッフと交流できたことはとても有意義で楽しい時間だった。

また、カンボジアではシロップ剤の価格が高く、小児でも錠剤を用いること。そのため半錠にカットすることが多いが日本のように便利な器具は高額で買えないこと、などを知り、他国の事情を踏まえて活動する必要性を学んだ。
行動中は参加者が順番でクロノロの作成を行い、一日の終わりには日報を作成する体験もでき、このような災害支援の一連の流れが体験できたことが収穫だった。

私は国際緊急援助隊(JDR)にも登録しているので海外での災害支援を経験したことがあるが、今は他の支援の方法もあるのではないかと模索している。今回ジャパンハートの病院を見学することもでき、また視野が広まったと感じている。
最後になりましたが、前向きで明るい参加者の皆様と頼りになるスタッフの皆様とご一緒できて、有意義な研修を終えることができました。ありがとうございました。
iER登録ボランティア 薬剤師 N
