参加者の声

長期・短期ボランティアや研修に参加されたみなさまの声をお届けします。

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2024.10.08

日本で生まれた医療者として感謝の気持ちと誇りをもち、カンボジアの人のために貢献する

ジャパンハートでの活動地を教えて下さい

カンボジア

ジャパンハートでの活動期間を教えてください

2024年5月~9月

活動地での活動内容・経験したことを教えてください

・小児がん入院患者の診療、成人入院患者の診療、外来診療
・小児BLSや小児ALSのシミュレーション教育
・音楽イベントでのバンド演奏。マジックイベント等の企画
・地元の小学生に向けてレクチャー等の教育活動

ジャパンハートに参加を決めた理由を教えてください

学生時代にカンボジアの子どもたちに英語を教えるボランティアツアーに参加しました。
シェムリアップにある子ども病院の見学をした際に赤ちゃんを抱えたお母さんたちが行列になって順番を待っていました。
それも、屋内ではなく、病院の前の赤土の上、炎天下で。その姿を見て、このお母さんや赤ちゃんたちのためにいつか貢献しに戻ってきたいと感じました。
初期研修2年間を修了し、医師人生のキャリアプランを考える上でもこのタイミングでの参加に意味があると思い、参加を決意しました。

現地医療の醍醐味はなんですか

限られたリソースで最大限での結果を出すためのクリエイティブさが鍛えられることだと感じます。
日本で生まれた医療者として感謝の気持ちと誇りをもち、カンボジアの人のために貢献できるところです。

活動地での忘れられないエピソードがあれば教えてください

外来診療をしていると、日本では乳幼児期に多いはずの鼠径ヘルニアの成人症例をたくさん見かけます。
どうしてなのかを現地の医師に尋ねると、日本では健診で引っかかったり、両親が心配になり小児科を受診したりすることで、小児期に介入ができる。

しかし、カンボジアでは健診制度が整っておらず、病院に行く文化も無いので、嵌頓し本当に痛くなってから病院に来るからとのことでした。膨らんでいるくらいでは病院に来ないとのことでした。
この他にも子どもたちは歯磨きをする文化がなく、歯が虫歯で真っ黒だったり、日本では小学校で習うような3色バランスよく食べるという知識がなく偏った食事をしていたり、子どもたちの生活環境に大きな違いを感じました。
このエピソードから日本では当然のようにあるため意識しなかった、健診・保健教育・衛生教育がどのような意味をもち、私たちの健康にどのような違いをもたらしているのかをこの目で見ることができました。

帰国後はどのような活動をされますか?(される予定ですか?)

以前より働きたかった石垣島の病院に半年間勤務し、その後は沖縄県で小児科後期研修を行う予定です。

今後の参加者へのアドバイスと、参加を迷われている方へ一言お願いします

どのようなキャリアの方でも貢献したい想いさえあれば、十分に貢献できると感じます。介入する必要のある分野がたくさん残っている未開拓な環境だからです。
同様に、私のような経験年数の少ない方も必要とされています。
現状、カンボジアの病院には20代のカンボジア人スタッフが数多く働いています。彼らの人柄はすごく魅力的で、ワイワイ仲良く働いていました。ぜひ一度、現地を見に行ってみてください。

医師 近藤 雄介(2024年5月~9月)