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【能登半島地震 災害支援・対策(iER)】10月おしゃべり喫茶活動レポート
8月に災害ボランティア研修に参加し、10月17日から3日間、能登半島地震、能登豪雨災害後の門前地区で中長期支援:仮設住宅個別訪問とおしゃべり喫茶にボランティアとして参加させていただきました。
のと里山空港着陸前に「滑走路に震災の影響が残っているため、着陸時に少し揺れる可能性があります」とアナウンスが流れ、震災から2年近くたってもいまだ地震の影響がある事を到着前から感じました。

最初に見学させて頂いた總持寺は正面の石造りの灯篭がくずれ落ちたまま、手水舎の屋根が落ち、参道の奥にもところどころブルーシートが張られているのが見受けられました。
車での移動時にくずれ落ちたままの家屋やがけ崩れの跡があり震災被害が残っていました。
学校の校庭に仮設住宅がつくられ、地震によって安全基準が満たされなくなった校舎もあり、子供たちは公民館等で学校生活をおくっています。
子供のいる世代等、若い世代の流出が多いと聞き、当事者であれば自身や家族の将来を考え移転を決心せざるを得ない復興状況である事を目の当たりにしました。
ジャパンハートのスタッフが定期的に訪問しているからこそ、行政の方や仮設住宅で声をかけてくださる方は親しみのある笑顔で出迎えてくださり、中長期支援だからこそ地域の人とのつながりが出来ている事も感じました。
初日は道下第一仮設住宅での個別訪問は世帯数250戸、限られた時間の中でどの世帯を訪問するかをこれ迄の記録や保健師さんからの情報などから事前に抽出しての訪問でした。
個々の心身状態・生活状況などを会話だけでなく住宅内環境を見てくみ取り、差し迫った問題をみつけ地域の保健師さんに情報提供をしていきます。
私たちの訪問に慣れていてスムーズな会話や気持ちの吐露をしてくださる方もいれば、表立っての拒否はないが他人を受け入れるのが難しい方もいらっしゃり、個別訪問で得られる情報はとても大きなものであると感じました。
2日目、3日目は4か所の仮設住宅でおしゃべり喫茶設営から訪問された住民の方々の体調確認や健康維持のための広報、コミュニケーションを行いました。
定期的に行われてきたおしゃべり喫茶に訪問してくださる方は仮設内住民とのコミュニケーションを円滑にとれている方が多く、高血圧や時期的に注意してほしいヒートショックなどの説明を真剣にきいてくださり、受診率も高めの印象であった一方で、地域全体の特定検診の受診率は低下しているとのことからも、同じ地域の住民間でも差異が生まれているのかもしれません。
一人一人とお話していく中で、住宅再建以前に村への道が閉ざされたままの方や遠方に住む家族が訪ねてくるけども仮設ではゆっくり一緒に過ごせない、震災で仕事を失った息子が今でも仕事につけないままであるなど変わってしまった環境に先行きがみえないままである方が多く、それでも皆が集まる会場で明るく過ごしている強さを肌に感じました。
今回の活動でのジャパンハートスタッフの行動やミーティング等から中長期支援というのは地域の人達それぞれがセルフケアが出来、地域の人達の力で再建していくための援助を考え、提案していく必要があるのだと学ばせていただきました。

石川県は平成6年1月1日の地震で海岸線が隆起し県の面積が全国35位から34位になったそうです。
実際に隆起した海岸線をみながら、自分は今後どのように災害ボランティアとして関わっていけるのかを考えた3日間でした。
この活動に参加でき貴重な経験をさせて頂いたことに感謝しています。
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