VOICE
【能登半島地震 災害支援・対策(iER)】4月おしゃべり喫茶開催 in 門前町・能登町 活動レポート②
今回、私はジャパンハートが継続的に支援活動を行なっている能登半島の被災地域でのおしゃべり喫茶イベント及び、仮設住宅訪問にボランティアとして参加させていただきました。
支援活動中の被災地を訪れることも、被災された方々に直接お話を伺うことも初めてだったので、参加直前はひたすら被災者の方々に対して不用意な発言をしないように、傷つけることが無いようにと考えていたように思い返します。
実際に3泊4日の能登での活動を通して私が感じたことをお伝えできればと思います。
まず被災地に入り、報道を通じて知っていた状況とは異なる現実を目の当たりにしました。
最近みたニュースでは、災害から日数が経ち復旧作業が進んで生活を取り戻した方々の明るい様子が報じられていましたが、現地ではインフラの復旧が遅れている場所、仮設住宅で生活を続ける方々の姿がありました。
仮設住宅では限られたスペースの中で暮らし、お互いに助け合いながら生活を続けている方のお話を伺いました。
現場へ行き、報道の枠を超えたリアルな状況を知ることができたのは貴重な経験でした。
活動の中で印象的だったのは、仮設住宅に避難されている方々との交流です。
ある方に「何度も足を運んでくれて、忘れずにいてくれることが嬉しい」と言われました。
「また来てくださいね。」という声もありました。
その言葉を聞いたとき、支援とは単に物資を届けることだけでなく、被災者の心に寄り添うことなのだと改めて実感しました。
震災後、時間が経つにつれ報道も減り、世間の関心が薄れがちですが、今回訪問させていただいた方々はまだまだ元の生活を取り戻せてはいません。継続的な支援と関わりの大切さを痛感しました。
今回、私は理学療法士としてリハビリテーションの観点から被災者の方々に関わる機会を頂きました。
限られた環境の中でも健康を維持し、少しでも身体の負担を軽減できるよう、膝痛・腰痛の予防につながる簡単な運動を被災者の方々にお伝えしました。
生活環境が変わり、不自由なことも多い中で、運動が心身のケアにつながることを感じてもらえたらと思います。
移動中に様々な被害状況を見ていた中で、折れてしまった桜の枝から美しい花が咲いていた光景が非常に心に残りました。
大きな爪痕を残した災害の中でも、自然はたくましく生き続けていました。被災された方々がこの桜のように力強く生きていく姿と重なり、言葉で表せないような気持ちになったと共に復興への願いを強く感じました。
ボランティア活動を通じて、報道だけでは伝わらない現場の実情を知り、支援の本質は「共に生きる」ことにあると学びました。
被災された方々の声に耳を傾けること、継続して関わることの大切さを実感し、今後も自分にできる支援を続けていければと思います。
最後に、ミャンマー地震で大変な中、被災地支援での運営や調整等をしてくださったジャパンハートスタッフの皆様、ハードスケジュールの中でも初参加の私を優しくサポートしてくださったボランティアチームの皆様に心から感謝申し上げます。
熊倉 由香子