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アジア開発途上国、日本の離島・へき地で活躍するメディカルチームの
看護師・助産師たちの葛藤や感動、日々の出来事を綴ったブログ

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看護師

2024.08.27

「繋ぐ」

カンボジアにきて半年が経ちました。
あと半年。もう半年。
はやいような遅いような不思議な感覚

この半年でたくさんの患者さんや家族に出会いました。
その中には、助けられなかった患者さんもいます。

突然、OPD(外来)に心肺停止の患者さんが来たり
伝統療法に頼り、傷がさらに悪化し病院に受診した患者さんもいたり
交通事故で外傷や骨折、糖尿病壊疽で足が腐りかけてしまっていたり
お金がないけど、JHの存在を知って片道4時間の遠いところから来てくれる患者さん

本当に毎日刺激的。
その中で
自分の無力さ
知識や経験のなさ
自分に対してふがいないと悔しくてふがいなくて涙することもありました。
それでも、今できることを必死に探してもがいた半年間。

クマエたちと相談しながら、日本人スタッフの協力を得ながら
1歩ずつ1歩ずつ、チームになっていき互いに成長できるこの時間が
とてもかけがえのないものであると最近よく思います。

ジャパンハート メディカルチーム 看護師

活動の中で
自分はここでなにがしたいんだろう、なにができるんだろうと迷い、
周りと比べて何もできていないと否定的になってしまった時もありました。
目に見えて分かる成果を出すには、数年後か数十年後かになるかもしれない。
大きく変えられない今の現状にもどかしく感じてしまうこともありました。

日本人が簡単にやって終わらせられることができることもたくさんあります。
でも、それは本当の支援なのか??

その支援や介入が
本当に現地のニーズに合っているのか?
現地のスタッフができるようになるにはどうしたらいいのか?
興味をもってもらう、必要性を感じてもらうにはどういうアプローチがいいのか?
今後継続して行えるようにはサポートしていくために今なにをすべきなのか?

ジャパンハート メディカルチーム 看護師

現地の人と「共に」作り上げていく。
本当の意味での国際協力であると私は思います。
もちろん、全部うまくいくはずのもなく、熱量の差や価値観の違いに翻弄されることが多々あります。いかに周りを巻き込みながら行えるのか、すごく意識します。

初めての経験の人たちとは、その初めての挑戦に踏み込む一歩の背中を押せるように
「一緒に解決していく、考えていく。」
その経験と時間こそがなによりも大事なのだなと感じています。

確かに自分が関わる限られた時間のなかで目に見える成果を出すのはとても難しい
今のこの現状も、今までの日本人スタッフやクマエたちが繋いでできたもの

「次に繋ぐ」

国際協力においてとても大事なことであり、自分もその1人。
私も次の人に思いと願い、幸せを繋いでいきたい。
自分も幸せであり、患者さん/家族をはじめ、働くスタッフ、関わる人たちが
幸せであり笑顔溢れる日々を過ごしてもらいたい。

ここにいる日本人もクマエもそれぞれ想いを持ちながら日々活動しています。
その活動が1+1だけにとどまらず、相まって、支え合う人たちの輪が強く広く広がって
行けば、今よりもっともっと素敵な未来になると想像すると楽しみでしかありません
その景色を見ることができることも、ここの活動に参加できてよかったと思います。

ジャパンハート メディカルチーム 看護師

ここで頑張ってきた日本人の仲間がもうすぐ日本に帰国します。
一緒に働いていて、クマエを巻き込みながら問題に対して愚直に取り組む姿勢
日々、カンボジアの医療の現状と向き合い、今なにができるのかと行動に移し

「次に繋げる」

その背中は本当にかっこよく、誇らしく
一緒に働けて、ここで出会えて本当によかったと感じます。
ここに来たからこそ感じられる感性と、経験は私にとっての宝物です。

迷い、日々感情が揺さぶられる毎日ですが、
同期をはじめ、クマエ、先生、インターン生、
多くの人に支えられこの活動ができていることに
本当に感謝しています。

自分と向き合い、患者と向き合い、チームと向き合いながら
みんなが笑顔溢れる毎日であって欲しいと思うから頑張りたいのだと思います。

63期 藤澤優里花

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