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コメディカル

2024.12.23

臨床検査技活動報告㉒ プノンペンにある民間検査センターを訪問して

▼はじめに
カンボジアにある「ジャパンハートこども医療センター」での活動始めて10ヶ月が経った頃、業務をともにするカンボジア人技師さんよりプノンペン市内にある民間検査センターへ行かないかと誘われ二つ返事で同行の意思を伝え訪問することとなりました。
その検査センターはカンボジア人技師さんの恩師がトップの施設で、日本人技師である私のことを彼が紹介してくれたことで施設見学が可能になったようです。
今回はその様子について報告いたします。

▼訪問先での様子
訪問先は「IS Premium LABORATORY」といい、医療施設より集まった臨床検体(例えば血液、尿、膿など)を検査機器により測定を行う検査センターであり、場所はプノンペン市内のビル内にありました。
訪問すると受付にて施設担当者が待機してくださり4階会議室に案内され、そちらには施設責任者、経営担当者、検査室責任者の方々が出迎えてくださいました。

ジャパンハート メディカルチーム  臨床検査技師

簡単な自己紹介のあと、施設の立上げから経営内容、業務内容、そして微生物検査に関する内容についての紹介がありました。その施設は300以上の医療施設との取引があり600に及ぶ検査項目を測定していることは充実した検査センターであると感じました。
内部精度管理は日本同様厳しく行われておりデータ保証に対する取組みが図られ、外部精度管理も国の機関が中心となって実施しこの施設も参加しているとのことでした。
その後、検査の現場に案内してくださり、微生物検査室、生化学・免疫検査室、血液検査室、新生児マススクリーニング検査室、そして最後に採血室も見学できました。

ジャパンハート メディカルチーム  臨床検査技師

ジャパンハート メディカルチーム  臨床検査技師

気になったことは検体をエアーシュターと呼ばれる搬送用の筒の中に検体を入れ採血室より上の階にある各検査室に送っていたことに、採血管の破損や血液成分に影響ないのか心配になりましたが、十分なクッション材を入れ衝撃を和らげているので大丈夫とのことでした。

▼終わりに
見学させていただいた検査センターは私が日本で業務を行っていた総合病院と同等の機器を揃え働く技師のみなさんも若く活気があり、見学を通してこちらの施設は日本と同等の水準であることを肌で感じることができました。
今後も機会があればプノンペン市内の大きな施設を見学させていただき、カンボジアにおける臨床検査室の現状を把握するとともに個人的ではありますが日本とカンボジアの技師さんとの国際交流を深めていきたいと思います。

ジャパンハート メディカルチーム  臨床検査技師

ジャパンハートこども医療センター
臨床検査技師
森 三郎

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