ミャンマー
2019.02.15
孤児院往診
2月ですが、ヤンゴンはもう真夏日の連続です。ここから本格的な夏が始まります。
10月から始めた孤児院の往診も4ヶ月が経ちました。毎月ヤンゴンに通って診察しています。
ワッチェ慈善病院、ドリームトレイン、ヤンゴン事務局のスタッフが、プロジェクトの枠を超えて、毎回志願して往診に参加してくれて、なんとか軌道に乗ってきました。
クラウドサービスを利用した個人情報管理、効率的に予診、写真撮影、診察を行う手順などのシステム作りはほぼ終わりました。
そして、子どもたちもとても良くなっています。
とても心配していた幼稚園児たちのの禿げ頭(坊主頭ではありません)も、春先の芝生のように徐々に毛が生えてきて一安心です。
子どもたちの生命力を感じます。
子どもたちが元気になることと同じくらい嬉しいことがあります。
最初は私が患児の膿を絞ったり、針を刺したりするので皆とても怖がっていました。
一言も泣き言を言わず、でも恐怖と緊張から顔いっぱいに冷や汗をかいて私の前に座る子どもたちを見て、なんて健気な民族性なのだろうといつも感銘を受けます。
そんな子どもたちも回を重ねるごとに徐々に懐いてきました。
いまだに痛いことをされるときは同じようなリアクションですが、診察しているとたくさんの小さな子達が、私たちの背中にくっついて興味津々に眺めにきます。
そして、最近は11歳の少し大きい子が診察の手伝いをしてくれるようになりました。
写真撮影の準備をしたり、団扇で扇いだり、診察する子どもたちを並べたり・・・
病気自体のコントロールはかなり良くなっています。
しかし本当に大切なのは、これから始まる夏と雨季を乗り越えることです。
昨年の夏は皆、頭から膿が出て、ひどい臭いだったそうです。
治療は終わりつつありますが、これからは治療と並行して保健衛生指導を通した予防をしていく必要があります。
来月にはワッチェの看護研修生たちが、子どもたちに水浴びのやり方を指導をしてくれる予定です。
皆ができることを少しづつ持ち寄って、誰かのために何かをする。
人種や職業やプロジェクトを超えて、一つのチームになっている実感があります。
ワッチェ慈善病院コーディネイター 森 徳郎