カンボジア
2019.04.10
踏み出した夢への一歩
私は、小学生時代の恩師から海外でボランティア活動をしていた経験を聞き、自分も将来現地で活動をしたいという夢を持ちました。
本格的に看護の道を志すと決めた高校生のときに「看護師 国際協力」でネット検索して出てきた中の1つにジャパンハートがありました。
「医療の届かないところに医療を届ける」
この理念が当時の私の胸に刺さりました。
日本の病院で5年間勤め、これから自分の夢と現実にどのようにして向き合っていこうか悩んだとき、このまま人生を終えるのは絶対に後悔する!と思い、この度短期ボランティアとしてジャパンハートの活動に参加することを決めました。
カンボジアに来て感じたのは、人の温かさと自分たちで生きるという強さです。
こちらの病室内はいつも患者さんとその家族でいっぱいです。共に支え合い、生きている現場を目の当たりにしました。
術後ストレッチャーに乗り病室へ戻ると、ベッドへ移乗する際に他の患者さんのご家族が一斉に集まってお手伝いをしてくださいます。同室のご家族同士で食事や水を準備しており、小児病棟では患児の母親がシャワーを浴びる間に他の患児の母親がその子の面倒を見ています。入院費用が足りないときは他のご家族からお金を出してもらうこともあるそうです。このような助け合いは当たり前だと聞き、驚きました。
日本で行っていた看護が大好きで、離れがたかったということもありますが看護師として未熟なまま海外へ1人で飛び込み、医療活動をするということは私にとって少し勇気のいる決断でした。
しかし、ここに来ることができて本当に良かったと今感じています。
語学力と医療スキルが不十分であってもできることはたくさんあります。
英語、クメール語、日本語が飛び交う現場は楽しかったです。そして、医療とひたむきに向き合う志の高いスタッフの方々と過ごして刺激を受ける毎日でした。
「百聞は一見にしかず」です。
ここで起きるあらゆる出来事は日本では見ることのできない世界でした。
今は、ずっと夢みた団体で活動ができたという達成感でいっぱいですが、これではただの自己満足です。
帰国後の課題ができました。
私に他に出来ることは何か見つけて、必ず戻って来ます!
(活動最終日のスタッフとの記念撮影。前列右から6番目が石橋さん)
短期ボランティア看護師 石橋 優衣